このイベントは終了しました
未来に受け継ぐピアノ音楽の実験コンサート
本プロジェクトでは、これからの日本を牽引する21人の作曲家に、“ピアノの特殊奏法を含む新作”を委嘱しました。その全曲を、3日間のコンサートでお届けします。
今日の音楽表現の拡張、多様化に伴い、様々な新しいピアノの“特殊奏法”が試みられてきました。弦を直接奏したり、弦に物を挟み込んだり、ブレイスバーを叩いたりするそうした奏法は、その表現上の必然性にもかかわらず、実現する環境が限られています。本プロジェクトでは、2018 年より、この「特殊奏法問題」について、音楽家、研究者、ホール運営者が一つのテーブルに集い、「ワークショップ、演奏会、作品委嘱」「特殊奏法を用いるピアノ作品のリサーチ」「ホールの現状調査、ピアノ管理指標提言」等を行い、合わせて作曲家、ホール管理者、調律師、各座談会での発信、資料のアーカイヴ化を行ってきました。
これらの活動の中で、演奏家や学生が特殊奏法を含む作品を切望しているにもかかわらず、ホールでの演奏の可能性がとても少ないがゆえに、それをあきらめ、作曲家は、作品中に特殊奏法を使用することを避け、その可能性の開拓を我慢している状況であることも浮かび上がってきました。
こうした状況を踏まえ、本プロジェクトでは、どのような運用によれば、特殊奏法を含む作品のコンサート上演が可能になるかを実証するために、また、そこにどれほど素晴らしい表現の可能性があるのか、その一端を垣間見るために、このコンサートを企画しました。
新たな特殊奏法を含む楽曲が生まれ、演奏され、ホールという場の特性を生かしながら、ピアノ音楽の実験を未来に受け継ぎ、新たな音楽創造の活性化に貢献することを目指します。
なお本プロジェクトは、2018~2021 年にかけて、東京芸術文化創造 発信助成【長期助成プログラム】事業(芸術創造環境の向上に資する活動)として、アーツカウンシル東京の助成を受けて展開します。
Aプログラム 1月17日(日) 16:00〜(開場15分前)
木下正道 | プリペアドピアノのための「無名の歌III」 |
たかの舞悧 | マージナル プリペアドピアノとスーパーコライダーのための (スーパーコライダー:たかの舞悧 エレクトロニクス:磯部英彬) |
田中聰 | Silent Pulse |
田村文生 | 花 |
渡辺俊哉 | 交差する眼差しII |
後藤天 | 事の森 |
黒田崇宏 | Fragment for prepared piano |
演奏◉藤田朗子、榑谷静香、井上郷子(ピアノ)
Bプログラム 1月23日(土 )16:00〜(開場15分前)
山本裕之 | 相対性カノン |
川島素晴 | Vibra-pfone |
飛田泰三 | of rain |
鶴見幸代 | すもうハノン第二集 |
篠田昌伸 | ATONALUMORI for Piano and 3 players |
山本哲也 | 宙吊りの色彩 |
金ヨハン | a embodied “piano” for 1 piano and 3 voices |
演奏◉榑谷静香、篠田昌伸、井上郷子(ピアノ)
Cプログラム 1月24日(日 )16:00〜(開場15分前)
鈴木治行 | 揺り返し |
田中吉史 | attack, decay, resonance for piano |
中野和雄 | かすかなものと |
伊藤祐二 | エーコーの森 |
渋谷由香 | Found Overtone |
星谷丈生 | Platycodon |
伊藤彰 | 文体練習 |
演奏◉篠田昌伸、井上郷子(ピアノ)
★配信については後日詳細をお知らせします。
日時
2021年1月17日(日)16:00〜
23日(土)16:00〜
24日(日)16:00〜
会場
両国門天ホール(東京都墨田区両国1-3-9 ムラサワビル1-1階)
料金
限定入場料金(10人限定・要予約): 一般3,000円、会員・学生2,500円
・定員に達し次第受付を終了します。
・予約時にご案内する新型コロナウィルス感染症対策へのご協力をお願いします。
クレジット
主催:一般社団法人もんてん
協力:nothing but music、ナヤ・コレクティブ
後援:日本現代音楽協会
収録:Gok Sound、株式会社わっしょい
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、芸術文化振興基金助成事業、すみだ文化芸術活動助成金
限定入場予約
両国門天ホール
TEL:03-6666-9491(火曜日休館)
E-mail:ticket@monten.jp