令和6年度すみだ文化芸術活動助成 活動報告
すみだ文化芸術活動助成では、墨田区内に活動拠点を持つ文化芸術団体が区内で実施する文化芸術事業を応援しています。令和6年度(2024年度)は以下の10件の活動を支援しました。それぞれの活動についてご報告します。
劇団M.M.C|ミュージカル「HOKUSAI ラプソディア」
日時:2024年11月3日(日)、4日(月・祝)全2公演
会場:曳舟文化センター
団体概要
1999年設立。東京を拠点に、各地方都市で市民参加型の日本語版オリジナルミュージカルを創作・発表している。各地域の一般市民がプロとともに歌・ダンス・演技に取り組み、舞台に立つことで、豊かな表現力や情操を育む場を提供している。
事業概要
公募した区民キャスト・スタッフをとともに、葛飾北斎を題材としたオリジナルミュージカル(2019年初演)を再演。北斎の生涯や浮世絵作品の紹介に加え、今回は、娘の応為の作品や人物紹介も取り入れた。また、江戸の文化芸能と現代の歌やダンスを掛け合わせたパフォーマンスが好評を得た。
劇団区民劇場|第131回公演「此処で逢ったが百年目」
日時:2024年6月21日(金)、22日(土)、23日(日)全3公演
会場:曳舟文化センター
団体概要
1955年設立のアマチュア劇団。京島に稽古場を構え、墨東地区在住・在勤者とともに演劇文化を高めるべく活動。「仕事が終わったら誰でも好きなことができる世の中」「お母さんがお母さん役で出演できる劇団」「地域の人たちに愛され楽しまれる演劇」を掲げ、年2回、低価格で質の高い芝居を提供している。
事業概要
中堅・若手の劇団員でキャストを組み、劇団区民劇場の演目としては珍しい分野の笑劇を上演した。キャストの顔写真をデザインに取り入れたチラシの評判がよく、区内在住・在勤者を中心に多くの方に来場いただけた。稽古期間中のSNS発信が功を奏し、稽古場見学から入団に至った方もいた。
一般社団法人シアターキューブリック|帰ってきたキューピッドガールズ2024
日時:2024年4月〜2025年3月毎週土日のいずれか
会場:下町人情キラキラ橘商店街、YouTube、Twitter
団体概要
演劇を通して地域の歴史の伝承、地域コミュニケーションや観光の活性化を図るべく2000年に立ち上げ、2010年からすみだを拠点に活動。銭湯や鉄道など地域の生活の場で地続きに上演する公演や、商店街のイベント企画なども行なっている。
事業概要
「商店街の看板娘たちが、地元商店街の活性化のため、アイドル活動をしている」という設定の演劇作品を、下町人情キラキラ橘商店街を拠点に墨田区内の会場、YouTubeやXで上演。女性や親子連れの来場を増やすため、今年度は、子ども向けのプログラムを行なう他団体とのコラボレーションも行った。
すみだオペラ|第11回公演「メリー・ウィドウ」
日時:2024年5月26日(日)
会場:すみだトリフォニーホール(大ホール)
団体概要
旧墨田区民オペラのメンバー有志により、墨田区民による墨田区民のための本格オペラ公演の実現を目的に、2011年に設立。すみだオペラ団員は、合唱団とオーケストラとして出演し、ソリストは、墨田区にゆかりのあるオペラ歌手や、オーディションで選ばれた若手歌手が務めている。
事業概要
すみだトリフォニーホールで初めて上演し、運営面・舞台づくり・集客の面で新たな経験や手応えを得た。宴席のシーンでは、一部本来の進行にはない演出を加え、区内のバレエ団、マンドリンクラブ、少年少女合唱団に出演いただくなど、区民に親近感を持って参加・鑑賞していただけるよう工夫した。
すみだパークシネマフェスティバル実行委員会|すみだパークシネマフェスティバル2024
まちなか上映会
日時:2024年7月21日(日)、8月25日(日)、9月7日(土)
会場:ノウドひきふね、キャンパスコモンすみだ、ことまちベース
前夜祭
日時:10月11日(金)
会場:LATTEST SPORTS
本祭
日時:10月12日(土)、13日(日)
会場:隅田公園そよ風ひろば
団体概要
浅草〜押上エリアで、公共空間の活用や商店街の活性化に取り組む団体。映画上映を起点に、関連する飲食や音楽を楽しむ場づくりを行うことで、地元住民や観光客がまちなかで表現活動に触れる機会を増やすべく活動している。
事業概要
隅田公園の芝生エリアと近隣飲食店でシネマイベント開催した。隅田公園では、すみだで青空市場を開催している「墨の市」と連携して地元の飲食店や雑貨店などを紹介するマーケットも実施。日中はアーティストライブ、夕方以降は野外上映があり、1日を通して公園で過ごすことができるイベントとした。
NPO法人トッピングイースト|Arv100
日時:2024年11月3日(月・祝)
会場:荒川ロックゲート
団体概要
2014年設立。東東京エリアで音楽とアートを用いて地域住民が文化芸術に参加できる場づくりを目指している。子どもたちが世界の楽器を体験・発表する音楽博、音楽家がフィールドワークを通じて新たな作品を生み出していくプロジェクト、隅田川テラスの花守活動、子どもの居場所づくりなどを行なっている。
事業概要
荒川放水路通水100周年を記念するイベント。BOREDOMSの∈Y∋による多人数の打楽器演奏プロジェクト「BOADRUM」を継承し、公募によるシンバル演奏者200名とプロのミュージシャンが共演した。荒川流域在住の子どもを対象とした公募枠も設定し、地域の人々が荒川に関心を寄せるきっかけをつくった。
一般社団法人秘密結社ブロック団|ブロックを使った創作意欲の育成
日時:2024年7月28日(日)、8月25日(日)、9月29日(日)、10月12日(土)、11月2日(土)、3日(日)、12月8日(日)、2025年1月26日(日)、3月23日(日)
会場:東駒形コミュニティセンター地域集会室、キラキラ会館
団体概要
子どもたちにモノづくりの大切さと楽しさを伝え、将来のエンジニアを増やすことを目的として、2015年に設立。イベントへの出展や保育園に訪問し、レゴブロックを使ったモノづくりの機会を提供している。
事業概要
区内のコミュニティ会館や商店街などで、レゴを使ったものづくりイベントを開催した。大量のレゴの中から好きなパーツを選んでテーマに沿って自由創作を行うコーナーや、手回し発電による動力を使った動く作品の制作体験など。今回は、地元の方に認知・リピートしてもらうことを目指して、定期開催のサイクルづくりや地域で活動する他の団体とのコラボレーションにも力を入れた。
有限会社ベルモック|すみだパークシアター倉企画「お伽の棺」
朗読会
日時:2025年2月12日(水)、15日(土)
会場:すみだパークギャラリーささや
公演
日時:2月19日(水)〜2月24日(月・振休)全7公演
会場:すみだパークシアター倉
団体概要
元倉庫をリノベーションして舞台芸術のリハーサルスタジオを1993年から運営している。カフェ、ギャラリー、劇場も併設し、演劇やダンスの公演・ワークショップ、墨田区の職人の手仕事紹介する展示なども実施している。
事業概要
墨田区に30年以上、若手養成所と稽古場を持つ劇団扉座の座付き作者の横内謙介の作品「お伽の棺」を上演。出演者はすみだパークシアター倉で約20年公演を続けている劇団桟敷童子メンバーを中心として構成した。朗読会では、参加者がお伽の棺」の一場面を俳優と一緒に読み、発表するワークを行った。
NPO法人マイフェイス・マイスタイル|「見た目問題」を伝える写真展 『共に生きる』
日時:2025年2月21日(金)〜24日(月・振休)
会場:すみだ生涯学習センター ユートリヤ 展示ギャラリーおよびドーム
団体概要
先天的・後天的な理由で、アザ、変形、脱毛など、特徴的に目立つ症状をもつ人たちがぶつかる困難を「見た目問題」と名づけ、人権問題のひとつとして、啓発と問題解決を目指して活動している。「見た目問題」に関する講演、展覧会、交流会、政策提言などの活動を行なっている。
事業概要
「見た目問題」という繊細な社会課題にアートを通じて触れ、身近に感じてもらうことを目指し、写真展を開催した。当事者やその家族を被写体としたポートレイト作品の展示、当事者やカメラマンによるトークや、ドキュメンタリー映画の上映を行い、当事者の想いや作品の背景への理解を促した。
みんな北斎プロジェクト|みんな北斎プロジェクト リサーチ編〜障がいのある人の日常のアート活動をたずねて〜
日時:2025年2月13日(木)〜16日(日)
会場:すみだ生涯学習センター ユートリヤ 展示ギャラリー
団体概要
2016年、すみだ北斎美術館の開館記念プロジェクトとして、すみだから新しい障害者アートの波を起こそうとスタート。障害のある人が区内で文化・表現活動できる機会を増やし、活躍の環境と循環をつくることを目的に活動している。
事業概要
墨田区内の福祉施設や、障害のある方向けの青年教室、計3ヶ所を訪問し、そこでアート活動を行なっている方や、制作の様子、生まれた作品などを紹介する展覧会を開催した。会期中には、各施設・教室でアート活動を指導している職員、障害のある当事者の保護者、障害福祉担当の行政職員を交えたトークイベントも実施した。